佐久間象川

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zoom RSS 「デノミの勧め・2」大学と大学教授

<<   作成日時 : 2005/07/11 15:59   >>

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前回の記事に継続。大学生と大楽生をどうやって見分けるか、に就いて述べる。 在籍する学校に依って分ければよいのである。 {大学に在籍するものが大学生}、{大楽に在籍するものが大楽生}である。 では、「大学」と「大楽」とは?

現在日本に存在する「大学」と称するものは、決して本来の「大学」ではない.。
これら全てを二つに再編して、「大学」と「大楽」に区分すべきだと「変人キャズ」氏は提案した。 デノミネーションの必要なのは「大学生」だけではない。
「大学」には国立と民営があり、「大楽」は全て民営にするが、いずれにしても、明確に区別することが肝腎。 それをどの様にして決めるかは後に提案する。
その前に、現在はあらゆる分野で、この種のデノミネーションが必要であることを指摘しておく。

★ 例えば、囲碁・将棋の段位なども、昔に比べて滅茶苦茶に甘くなっている。
半世紀前まではプロでも9段は無かったし、8段はプロでも例外的な稀有な存在であったが、今は9段になって一人前という感じ。 将棋のアマチュアでも昔は5段以上は無かったが、今はザラである。
貨幣価値だって時代と共に変動し、昔は月収100円の社会人は高額所得者だったが、今は月収10万円は貧困層である。 段級位の値打ちが変動するのは止むを得ない部分もある。 その内に90段くらいでないと、アマもプロもトップレベルとは云えない時代が来るだろう。
しかし、問題は「呼称」のインフレでなく、それが本人達の「思い上がり」を産む処にある。
3級と言えば昔は、十里四方に敵無し、と言われたものだが、今の3級は初心者である。
本人がそれを自覚しているのならば問題は無いが、棋力3級の孫が、昔3級だったお祖父さんは、自分と同じ棋力だと思い上がることが困る。
昔は「天才」は100年に一人も生れなかったが、映画「楽聖ショパン」の頃にはパリでは毎年10人くらいになり、現在では将棋雑誌を見ると日本各地で毎月、天才少年が生れている。
その雑誌で天才として紹介された少年が「俺はダヴィンチと同等なのだ」と思い違いするのが困る、のである。


分数の計算も出来ない国立大学院生が、親は小学校しか出ていないので俺の方が「学がある」と、思い違いを起こすのが困るのである。

 ◎ 日本のマンションの部屋は2DK位の物が多いのだろうが、非常に多くの人々がマンション暮らしをしている(心算でいる)。  欧米の人達はこの話を聞いて吃驚したそうでる。  先方では、「富豪」と云われる程の超リッチな人達の豪邸がマンションであって、その様な所に住んでいるという事が大変なステータスなのだから。 シャトーに至っては、何をかイワンヤである。
   国際人の養成のためには小学校から英語教育を始めるよりも、この辺のデノミを先行したほうが良い。
 ◎ 囲碁・将棋の段位の内容劣化は、プロの連盟の無見識な営業政策の結果である。
   「マンション」「シャトー」の住人が増えたのは、住宅会社の営業政策の結果である。
   「大学」・「大学生」の安売りは、無見識な文部官僚の行政の結果である。

★あらゆる分野で、肩書きの安売りがおこなわれている現在、この種のデノミネーションが必要であることは判った。
それらの中で特に大学を巡って、こうした馬鹿げた事が起こる原因は、(基本的には役人の国費に対する鈍感さにあるが)、現実的には次のような行政の評価のシステムに問題が在る。
文部省に限らず、官僚は「何かを」すれば手柄になる。
 

@ 二三年ごとに受け持ち部署を転々する役人にとって、その部署で、制度なり、組織なり、建物なりを 作ること(予算獲得)が手柄になり、最大の関心事である。
A それらが有益であるか、必要であるかは問題でない。 後に正常に機能したかは評価の対象にはならず、使い物にならぬ道路、建物のような場合も、責任は問われない 
「何かを」すれば手柄になる。この事が、官僚による朝令暮改の「組織いじり」の原動力であり、省あって国無し、と よく批判される思考様式の背景である。
B 一例として、20年ほど前までは産学協同は誠に怪しからぬこととされて、見付かった大学教授は処罰された。何時の頃からか、これは大いに推進すべき事になっている。
C こうして大学という名の組織を一つ作れば(実体、内容に無関係に)それを手掛けた官僚の手柄になるのだから、日本中に大学だらけになった。 大学教授という肩書きの人間の数が昔の小学校教師の数と大体同数になったのは、人材が増えたのではなく、この様な仕組みの結果である。

★勲章を持つ人は非常にプライドを持つが、他人は別に何とも思って居ない。
囲碁・将棋の「初段」、「マンションの住人」、「大学教授」と言った時も、本人と外野とで意識が相違するのが普通である。
現在、世間では別に大した物とは思はない「大学教授」だが、本人達は別である。 半世紀くらい前までは、大学教授達にとっては、この呼称は自尊心に直結していたが、流石に次第にそれが平凡に感じられる様になると、今度は昔は無かった大学院教授などという一見有難そうな名前を考え出した。 可愛らしい心根である。
更に隠居後の為に「名誉教授」の乱発を始めた。
「大学教授」が希少価値であった昔は[名誉教授]の称号は大変なものであった。 現在では多くの大学で、定年まで在籍した教授は皆、名誉教授になる。
この様に学問上の業績とか、勤続年数などを煩く問わずに、名誉教授を与える規則は、もしも昔の規則をそのままにして置いたならば自分は名誉教授の称号を貰えないであろう人達が、現役時代に作った。 中央官庁の官僚が天下り先の機関を作るのと同じである。
従って、その規則改定の以前と以後とで称号を貰った人達を、区別するデノミが必要である。 丁度、昔の大学生と、現今の大学生の差と全く同じ状況が其処にあるのだから。

★元に戻って、大学と大楽をどの様に決めるかであるが、これこそ簡単である。現在も在る「大学設置審議会」に決めて貰えばよい。
但し、委員は現在の様な名誉職的なものでなく、若しもその決定が不適切であった事が後に明らかになった場合は、最高死刑、最低でも懲役10年以上の実刑を決めて置く。

極端なことを云うように取られるかもしれないが、そうではない。審議会で決めた事のために費消される税金は血税である。
その税金を納めるために、泣いた人、家庭崩壊をした人、自殺に追い込まれた人がどれだけ居ることを忘れてはいけない。
そこで不適切に発行された肩書きで社会が蒙った損失を忘れてはいけない。

例えば前回記事のY君の大学の物理工学科の先生達は物理学、化学の専門家ばかりであったが、工学者ではない。  あの様な事をすれば、自分の学科に物理に自信のある学生は受験してこなくなるだろうし・・ということが分ってないのだから、工学的センスはゼロである。
その様な人達に「物理学科」を担当させるのは良いが「物理工学科」を担当させたことが大変な間違いであり、責任者は「大学設置審議会」であった。
その決定をした委員のうち一人として自分の判断ミスを反省した者が居なかったのは確かであり、その原因は上記のような罰則が無かったためである


★今回の記事は、大学生だけでなく、「大学」、[大学教授]、「名誉教授」も全て同様に、デノミが必要だという話でした。その為には「政府の各種審議会」委員に責任を持って貰わなければならない、という話でした。

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内 容 ニックネーム/日時
以前にもどなたかが、この佐久間様のブログにトラックバックを送ろうとしたがうまく行かないので云々、というコメントを見た記憶が有りますが、今回私は昨日、本日と二度に亘ってダメでした。送ろうとしたものは下記の記事でした。
http://blog.goo.ne.jp/gookyaz/e/9a1a0c7eb94190b650a75b2fb12c8268
私的には前に別の機会には送る事が出来ているので、ブログ全体の問題でなく、特定の記事の問題かも知れません。
ピアニスト
2005/07/27 04:29

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