佐久間象川

アクセスカウンタ

zoom RSS 伝統文化と常識の変遷(2)

<<   作成日時 : 2007/06/27 20:37   >>

トラックバック 6 / コメント 0

犬が好きか、猫が好きか、の話と違って、「美しい・」と「優しい・」という言葉に対する語感の相違に関する今回の遣り取りの様子を見て居ると、
前回に述べた「体験」の問題以外に、「教育」の要素もあるのが見て取れる。

我々、戦前派・戦中派の人間は,他人の言う事をよく理解するように義務教育段階から強く仕込まれたのに対し、次の世代以降の人は、人の発言を注意深く受け止める教育をあまりされていない。
戦後派は、(前の世代とは逆に、強く自己主張をするように躾けられた)、のが、この応酬でも見られて面白い。
 小・中学校教育を、昭和20年以前に受けたか、以後か、の決定的な差である。

************************************************************

これはGHQに迎合した文部省、だけの責任ではない。

当時最大の権力者であった社会党が、校長、駅長、郵便局長を文革並みの暴力で締め上げて、社会のそれら末端管理者の発言を無視して労組側の要求を突きつけることを指導した時代に、日本伝統の社会的文化は変化したのであった。

伝統の社会的文化の変化、を最も明白に示す数字は、
1945/8/16以後に於いて、 自己の職責または、発言の責任を取って、切腹した人間が、たった二人だけであること。

その前日1945/8/15までは、枚挙に暇ないほどの人数の日本人が、切腹して自分の責任を取っていた。
昔は監督官庁の不手際、判断ミス、などに依って、(家屋倒壊、火災発生,交通事故などでの)事故死者が出たりすると責任者である官吏が切腹して責任を取ったことなど、今の若者は知らないであろう。

この社会文化の変化は、教育に依って齎されたものである。


 私等の仲間が、社会正義の実現のために、厳罰主義で責任を問え、というと、例えばm氏のように、自分は死刑廃止論者だ、という。
ここの差が、教育による効果である。
自分の発言も、相手の理解も、非常に安直になっている。

現在では、社会的に重大な責任を持つ筈の、代議士、官僚、会社経営者などでさえ、職責に過ちがあったことが明らかになっても、「御免なさい」と頭を下げるだけである。
切腹はおろか、辞職さえしない

例えば、キャズ氏はブログのコメントというものは、当該記事を読んだ上で入れるべきものだという話をしているが、
「飼い犬」氏は、お前のブログを全て読むことは、時間的に不可能だと言っている。

 この様な些細な所に、基礎教育の効果が現われてくるのが、見え透くのが面白い、と同時に今更ながら、教育というものの怖ろしさ、を感じる。
 アラブの自爆テロをやる人間の心情などは、戦後育ちの世代には理解不能だと思う。

尤も、その次の回の応酬で、キャズ氏は、
@{私は、コメントをする時には、その人のブログ全てを目を通してからにしろ、等とは言っていません。  それは困難であり,要求すべき事ではない。
 そのコメントを入れる当該記事を読んでからにすべきだ、と言っているだけです。}
   と、書いているが、これは蛇足であり、褒められない、と私は思う。

A更に、「飼い犬・」氏が、{安倍氏の「美しい国」には、このあいまいな表現の一語によって全ての有権者を取込もうとする作為を感じるのでいやらしく感じられるが、 貴方の「美しい国」と果たして同じものか}、
     と聞いているのに対し、キャズ氏は、
{『同じ、「美しい」、という言葉でも、用いる人に依って意味が違うが・・』、という私の表現が、今回の再度のご質問に応えている、乃至は、その様に読み取って頂く事を期待したものであった、とご理解下さい。}
と言っているのは、何というのか、蛇足以下で、話にならない、と私は思う。

何故ならば、@、A共、この様な文学的表現は、分かる人には注釈なしで分かるものだし、分からぬ人には、説明をしても所詮分らないものである。
従って、相手を見てものをいうのが必要なのであって、
  学校ではないのだから、文学的注釈は、ブログの世界では余分な事である。

************************************************************

この人の頭脳では、これくらいしか理解出来ないと、見切って、話法を深化させないのは寧ろ、親切な事である。

 よく言われることであり、キャズ氏自身も以前に書いていたが、{★感度の有無(5)交通警官}、極限概念を用いる微積分学の理解には、IQ100以上の知能が必要であり、確率概念を踏まえる推計学の理解にはIQ120以上が必要である。
 従って、その受け入れの能力のない人に、微積分学なり、推計手法に基づいた話をするのは、如何に親切に、時間を掛けても、所詮、徒労である。
これは決して、相手の人格を軽蔑するのでない。

何故ならば、その様な「頭の良さ」だけが、人間の価値ではないのだから。
精密な論理のフォローが出来ない人に対して、論理の説明を打ち切ることは、人格の否定ではなく、決して失礼ではない

100メートルを11秒で走る人が偉くて、17秒掛かる人が恥ずかしいのではない。
数学の成績が良いのが偉くて、駄目なのが恥ずかしいのではない。

短距離を走るのは遅いが、数学は出来ないが、ケーキを拵えるのがクラス中で一番上手な子は、高い能力を持っている、
   と、戦前には、先生にも、同級生仲間にも人間として評価された。


1945/8/15以後に変化した常識の中で最も有害であり、日本の伝統文化を破壊したのが、この「教育の破壊」、だったと私は思う。

「勉強が出来る」、「学校の成績を上手に取る」、「受験の技術が巧い」、子を、偉いものの様に見る風潮 ・ ・ ・ ・ ・
を作ってしまったのは、戦後日本の政府(文部省)の責任である。

我々は其処から脱却しなければならない。


ブログの世界でも、この人には、此処までしか分からない、と見切った人には、それなりの対応をするのが必要だと思う。

************************************************************

一応目を通してはいるが、キチンと理解はしていない、・ ・ 戦後教育の欠陥の話。
からもう一度戻って、厳しい体験の持ち主が、それを語らない、とか、その思いを伝える事を諦めている話を考え直そう。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(6件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
中国の対日米戦略に勝利するには?
この記事は、07年防衛白書の発表前の07年6月29日に書いたものである。防衛白書の内容と対比してお読みいただければ幸いである。 ...続きを見る
東郷 幹夫の思いつくまま日記
2007/07/07 06:36
伝統文化と常識の変遷(4)
文芸春秋(2007/8)に、「昭和の海軍・エリート集団の栄光と失墜」、という歴史記事が載っている。 ...続きを見る
佐久間象川
2007/07/20 21:28
センター試験と老人の感慨
昨日から大学入試センター試験が始まり、新聞、テレビでは受験生の数とか、当日の各地の天候の模様とか、マスクを掛けた受験者の表情とかが報道されている。 しかし、この制度が我が国の社会にとって、どのような意味を持つかの吟味などの論究は見当たらない。 ...続きを見る
佐久間象川
2010/01/17 10:20
60年前の回想(10)
戦前には、 日本の最上位の国立高等教育機関、および研究機関、        として設置された、帝国大学が、内地に7校存在した。      東京、京都、大阪、東北、九州、名古屋、北海道である。      外地の2校をこれに含めるかどうかは、議論の分かれるところである。 敗戦後、1947年に「帝国大学令」が、「国立綜合大学令」と名称変更され、      それに伴い各地の帝国大学は改称し、学制は保持しつつも      帝国大学の名は消えた。  その後、1949年の学制改革により  ... ...続きを見る
変人キャズ
2010/05/05 05:59
大学の9月入学
東大が入学時期を現行の4月から9月に改めるための  作業の中間報告を纏めたという。  その理由を幾つか挙げているが、どうやら  最大の要因は大学の地盤沈下のように思える。 「多くの海外の大学が9月入学になっている」、のは最近に  始まったことではないから、現時点で入学や卒業を迎える  学生たちに多大の迷惑や混乱を与えて、手直しを  行わなければならない理由ではない。 ...続きを見る
変人キャズ
2012/01/20 03:58
日本民族の劣化(2)
総合病院Sにしても、A総合病院にしても、医師のレベルの悪さは酷いものがある。 例外的な存在かもしれないが、その様な存在を許すことが問題である。 北海道で列車が脱線・転覆したことよりも、その様な事態を生じる組織が許されてきたことが問題である、のと同じだ。       ★ ★ ★ ★ ★ ★ 前回記事、▲[C-319]: 日本民族の劣化(1) に書いた、昔は居なかったこのような医師を作ったのは、    ▲[B-102] : 医師不足の原点 ::[2009/11/2]     ▲[B... ...続きを見る
変人キャズ
2013/10/06 14:28

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
伝統文化と常識の変遷(2) 佐久間象川/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる