佐久間象川

アクセスカウンタ

zoom RSS 現政権と、2010春の叙勲

<<   作成日時 : 2010/05/06 17:39   >>

トラックバック 4 / コメント 0

半年前に政権交代が行われて、半世紀に亘る
   政財官もたれ合い、が改革される、と期待された。
   行政にメスが入るようになり、 行政刷新会議が、
   独立行政法人、公益法人、を対象にする、「事業仕分け」
  、が行われるようになった。   が、
政府財政のピンチの折から、 歳出削減が主眼
   になっている感じで、
   無駄を招来する行政内容には、手が回っていない
       のは、致し方の無いこと、  のように、見える。

しかし、実は、政府業務には、
   経費支出は少ないので目立たないが
   実害が途方もなく大きな、運営実態、 も有る。
人体におけるビタミン欠乏のように、合理的な対処をすれば
    即効的な効果が有る場合でも、気付かずに居ると、
    社会が、不調に悩み続ける、ことになる。

その辺が、為政者の見識、というものだが、
    現内閣では期待する方が、無理かもしれない。
    肩書だけ、「理系」でも、 論理不感症な模様だから。
   必要なビタミンには、いろいろと種類があるが、
                それ程多くはない。

★ ★ ★ ★ ★ ★ 

2010春の叙勲が例年通り、4/29に政府から発表された。
     叙勲受章者4021人(うち女性357人)である。
     最上位の大綬章が13人で、多かった昨春よりも
     さらに1人多い。

従来、何度も述べてきたように、
   褒章、叙勲は、全く無駄であるだけでなく、
     政治家が票集めに、 官僚が行政の潤滑剤に、
     何れも自己都合に悪用するところに、問題
、が有る。

勲章か盃を与えるだけで、賞金とか、年金とか、はないので、
    叙勲関係の年間予算は、30億円ほど、にすぎず
       大騒ぎに報じられている独立法人、 に比べて
       金額的には、問題にならない小額の行政である。
    表面的な金額は少ないし、 担当は内閣府だから、
       独法を対象とする様なメスは入らない。 

しかし、実際の社会的影響は、実に問題が大きい。
    叙勲が欲しいと考える地方の名士の、願いを叶えて
    やることで、代議士が恩を売れば、その名士の
    存命中はその地域の票は固まる。
    道路や橋よりも効率の高い選挙活動になる。

    確か2006年秋の叙勲者名簿、あたりと記憶するのだが、
      村長が高位受勳者にずらりと並んでいた。
      これは、地方の名士に代議士が恩を売り、
      選挙活動にした、 のだと思う。

とは言っても、代議士が叙勲を決めるのでなく、
         決めるのは官僚である。
    その官僚を動かすのに、代議士が何をするかである。
    「頼む」程度で動く訳が無い、のは明白だから、
    個々のケースで何かの取引が有る、と見るのが普通だろう。
    官僚が、政治家に恩を売る、一つの有力な手立て
         として、  “叙勲”が機能する訳である。
    政官癒着の、一つのパターンである。
    金銭を動かすと、何時バレるか分からない。
    しかし叙勲運動ならば裏取引があっても、尻尾は
            捉まれないから、利口な方法である。
    それを承知している官僚は、 代議士に
    恩を売るとか、取引をすることができる。

叙勲という制度自身は、直接の出費は少ないが、
    こうした間接的な手法によって、
社会全体として途方もない国費や人材が無駄になる。
    しかも、その害毒は、問題が表面化し難いところに、
    対策の難しさがある。 

JICA業務縮減を喜ぶ(2b): [L-55] 、に晩秋が書いた事件は、恐らくは、
    「国際貢献」という美名を付けて、ODAの金をばら撒いた、
    と思われる。 その事実から勘ぐれば、マレーシャの
    いい加減な役人と、日本の官僚が組んで取引して、
    現地での工事受注などで、何か悪事をしたのでないか、
    とまで疑える。
 其処で、まともでないことの処理に “叙勲”が機能したとすれば、
 この一件だけで、 内閣府が叙勲に使う年間予算の30億円
    を遥かに超える国家損失
、 を生じさせたことになる。



従来の記事でも、繰返したことを、再度、ここに纏めて置く。

 ★ ★ ★ {注記}叙勲をめぐる過去の実例 ★ ★ ★

◎日本国の出す叙勲に最も相応しい杉原千畝氏へは、
  外務省が、その名誉回復をしたのが、 2000年10月10日
  になってからである。  叙勲など勿論無かった。

◎政府が叙勲を申し出ても、本人が断った例は、
      有名人、無名人、で非常に多くあるが、
△その理由が良く知られているところでは、城山三郎氏と、
      ノーベル賞受賞の大江健三郎氏の例、がある。
中山素平氏は、「人間の値打ちを役所に
     決められるのは抵抗がある」、    として断わり、
△「粗にして野だが、卑ではないつもり」の
     石田礼助氏も受勲を拒否、

▼叙勲制度に反対した社会党議員の多くは、
     制度が成立すると貰った。  が、
△社会党関係者で叙勲辞退したのは、河上丈太郎
  浅沼稲次郎鈴木茂三郎成田知巳
  党員以外では太田薫岩井章、が辞退した。

石坂泰三氏は「後継の経団連会長が困るから」
    と嫌々ながら叙勲を受けた。
▼猟奇殺人事件の殺人鬼・小野悦男、を野に放って、
     更なる犠牲者を出した裁判官(控訴審で無罪判決を
     出した裁判長)は、 勲二等瑞宝章、を受けた。


 ★ ★ ★ 仲間の書いた、関連記事のリスト ★ ★ ★

▲[A-91]:ノーベル賞受賞者と文化勲章 :[2008/10/29]
▲ [A-90]:日本人四人のノーベル賞受賞:[2008/10/10] 
▲[B-29]: 「人間の評価」に就いて(2)極端な事例:[2006/03/14]
       → → 旧社会党議員たちの受勲と、杉原千畝氏
▲[B-30]:「人間の評価」に就いて(3):[2006/03/15]
         → → 旧社会党関係でも立派な人が居た
▲[B-39]:「人間の評価」に就いて(4)春の叙勲:[2006/05/5]
         → → 村山氏の桐花大綬章授賞の批判
▲[B-52]:人間の評価に付いて(6)秋の叙勲
         → → 市議、村長が多い受勲者選考のウラ
▲[B-66]: 人間の評価: (7)秋の叙勲・栗林忠道@:(2007/10/20)
▲[B-67]: 人間の評価: (7)秋の叙勲・栗林忠道A:(2007/10/20)
▲[B-78]:人間の評価:(8)春の叙勲:(2008/5/4)
          → →   末は博士か、叙勲者か
▲[B-92]: 2009春の叙勲を見て :[2009/4/29]
▲[C-143]: 「美しい国」への提案(4) 叙勲の話[a]:[2007/5/25]
         → →  城山三郎氏の話
▲[C-144]: 「美しい国」への提案(5)叙勲の話[b]:[2007/5/26]
▲[Cs-161] : 秋の叙勲に思う:[2007/11/3]
         → →  中授賞の殆ど全員が県議、市議
▲ [C-171] :「浅田常三郎」を読んで(続):[2008/7/10]
▲[C-173]:2008秋の叙勲を見て :[2008/11/3]
▲[C-192] 2009秋の叙勲を見て:[2009/11/3]

      ★ ★ ★

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(4件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
JICA業務縮減を喜ぶ(3)
佐久間ブログ▲「2010春の叙勲」に、「叙勲」の話が出ている。 「叙勲」が無益なだけでなく、大層有害な毒作用を持ちうることを、             当方の記事、を例に述べてある。 独立法人、公益法人、と比較して、政府予算の額がけた違いに       小さいこ.... ...続きを見る
晩秋
2010/05/10 01:04
2010秋の叙勲と褒章(1)
叙勲とか褒章とかについて、我々年配の世代は関心があったが、    現代人はあまり興味がないようだ。 何故そうなったか、    その辺の問題を、二年前にキャズ君が書いていた:      ▲ 2008秋の叙勲を見て  : [C-173][2008/11/3]  社会的に見て望ましい人物への叙勲、表彰が無かったり、    政府が贈ろうとしても本人が受取拒否、をする。    その一方、見当はずれな表彰の行われることが、    世人の気持ちを冷やしていることを、前回私は:     ... ...続きを見る
佐久間象川
2010/10/31 11:50
2010秋の叙勲と褒章(3)
今秋はノーベル化学賞の嬉しい話題があったので、その記事を    書きたいと思ったが、どうせ近日中に叙勲の発表が    あるので、それを纏めて「叙勲と褒章」のテーマで    一連の記事、にする予定で居た。 ところが、「叙勲と褒章」(1)、(2) の記事を公開したところで、    思い掛けない経緯で小旅行に出掛けることになり、    旅行中に11/3の叙勲の発表が行われたので、    予定が狂った。 前回、前々回の記事の名前に叙勲の文字を入れないで    おけばよかった、と悔... ...続きを見る
佐久間象川
2010/11/05 19:08
「世間は狭い」を見て
晩秋ブログに「世間は狭い」ということで、全く思いも掛けない    場面で、知人の話題に接した話が紹介されている。    :▲世間は狭い:[L-105][12/12/15]、 こうしたことは多くの人が経験していて、 其処に   “不思議”を感じ、超人的な何かの力を感じることがある。 ...続きを見る
佐久間象川
2012/12/16 14:31

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
現政権と、2010春の叙勲 佐久間象川/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる