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zoom RSS 「加湿器の事故」を見て

<<   作成日時 : 2013/02/28 05:22   >>

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晩秋氏のブログが久しぶりに更新された。 その記事:
   ▲ 加湿器が火元の事故に思う:[L-106]
       の要約をすると、以下のとおりである:

      ★ ★ ★ ★ ★

2月8日に長崎市の認知症高齢者グループホームが焼けて、4人が死亡、8人が負傷した。
事故は、TDKの製造した加湿器が火元であったので、同社は謝罪し、全国の同様施設などに加湿器の使用状況を確認する作業を始めた。
その加湿器は98年9月から売り出され、99年にリコール届出がなされていた型のもので、 2万891台を販売したうち、1万5382台を回収(回収率73.6%)したが、5509台が未回収である。
未回収器の使用者はこの経緯は知らないのだろう。
   ★ ★ ★
家電製品の事故としては、
●85〜05年のパロマ工業・湯沸かし器、●91年のトヨトミ・石油ファンヒータ、●05年の松下電器・石油温風機、●06年のアイリス事務器のシュレッダー、●84〜07年のTOTOの温水洗浄便座、
などの事例があるが、リコールを届け出ても、回収、修理はなかなか進まない。
自動車のように利用者が登録されてはいない家電製品のメーカーにとって、過去に発売した商品を全て回収するのは困難。
対応には限界があることを、上記の松下電器の場合を例に挙げて説明した。  同社が、そこまでしても、動向を確認できたのは、対象となった15万台のうち、4分の3程度
   ★ ★ ★
製造物責任(PL)法は、製造物を引き渡した時から10年間まで、メーカーの責任を問うことになっている。
メーカーが法の定められたその期間を超えて誠実の対応しているのは、一旦重大事故が起きればブランドイメージ低下などの影響が大きいからである。

   消費者庁は「事故情報データバンクシステム」を公開している。
「非重大事故」はその公開だけで、注意喚起などは行われないが、 “重大事故”は、『消費生活用製品安全法』に基づいて年間約1000件を公表している。
 “リコール” は消費者生活用製品安全法では製造・輸入業者が自主的に届けを出す規定だが、大半は業者が自ら判断する。
国が “危害防止命令” を出して製品回収を求めるのは、重大事故が起きた場合である。
未修理製品に依る重大事故は、ここ数年は年間に100件のペース(11年度に124件)である。
   ★ ★ ★

2月8日の長崎市の事件の原因となった加湿器の使用者も、上記の経緯を知らなかったのだろう。
文明の進歩を構築する作業と、その成果を人類の幸福に結びつける作業とは、異質である。

 ▲果実の味を知った人類はエデンの園での居住を失った。
 ▲火の使用を学習した人類は、猿人と別れて幸福への途を歩きだした。
 ▲しかし、ノーベルも啄木も郷里に帰ることなく生涯を終えた。
19世紀、20世紀が人類の絶頂期だったとの思いを拭いされない私、晩秋にとって、

”リコール届出がなされていた型の加湿器” が火元の事故は、
カシミールの言葉 (▲ 人類滅亡論[3]自然科学の進歩による滅亡:[C-4]  )を想起させられた出来事、だった。

冒頭に述べた通り、丸二カ月以上も、ブログの更新をしなかったのは、気分が乗らなかったからだ。
それは、6年前に
   ▲「美しい国を作る方法」:[L-18][07/05/30]
に書いた通りの感覚が性格の根底にあるのが理由だったことを、今回の出来事で、再認識した。

      ★ ★ ★ ★ ★

以上の晩秋氏の記事にはすべて同感だが、
        特にその最後に書かれている、
『 しかし、日本でもメーカーなどは懸命に働き、努力をして敗戦後のの日本の立て直しをしたが、政治家などは何もしないで成果を貪ってきた 』
          に最も共感を覚える。

TDKの社長は2月8日の長崎市の火災事故について、現地まで赴いて記者会見し、謝罪した。
製造物責任(PL)法によるメーカーの責任の法的期間は過ぎているし、同社としてはリコールを届け出ても、回収、修理はなかなか進まなかったので、少なくとも計画的悪意は皆無だったのに、である。
   ★ ★ ★
これに比べて、政治家はどうだろう。
日本がこれだけの短期間に世界で類を見ない借金大国になったのに、宮沢、小泉、ほか、明確にこのことに責任のある政治家には、「ごめんなさい」の一言もない
況して、謝罪のために私財を提供して国に納入するなんてことは全然考えない。

私等が若い時に徹夜労働までサービス残業して工場で懸命に働いて、戦後日本の経済再建に励んでいた頃、都会労働者の納める税金が農村にばら撒かれていた。
都会では自家用車を持たぬ家が多かった頃、農家では家族1人1台ずつ、一戸に複数台の乗用車があると云われた。 北海道では熊のための舗装道路が作られたりした。
そのような半世紀の政治の結果が、メーカーのアジアへの脱出を齎した。

法律家はどうだろう。 
裁判官・弁護士は一日あれば同じ結果の判断が出来そうな裁判の進行に、何年も時間を掛けている高給ドロボーではないか。 (▲ 腹立たしい「法科優遇」:[B-121] )
   ★ ★ ★
私が晩秋氏の記事を読んでいるときに、室内のテレビでは、国会で農村地盤の代議士の行う白々しいTPP反対演説などを流している。
それを批判もせず、気楽にニュースとして流し続けるNHKは半ば税金のような形で聴視料を取るくせに、職員は縁故採用
   (▲ ブログ開設一年、{4}NHK問題:(2) :[B-37] )
し、給与水準はメーカーの2倍以上、である。
メデイアに政治へのチェック機能など期待しても無理、である。
   ★ ★ ★
今回のような感想を、以前にも
▲ 没落への途 :[B-91][2009/4/18] に書いた。
繰返すが、戦後日本の世の中の仕組みのなかで、自動車、電気産業などの企業労働者に比べて、医師、法律家、NHK等の従業員の高額所得が目に余ったので、このブログにも、何度かその不合理を訴える記事を書いた:
   ▲ 「NHKらしさ」:[B-2][2005/04/07] 
   ▲ 「NHKの体質」:[B-3][2005/04/08 ]
   ▲ 医師不足の原点 :[B-102][2009/11/2]
TDK社長の口惜しさが思いやられる。

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