先覚者、朝河寛一

これは私のメモ、備忘録である。
私のブログのエントリーは全て自分の意見とか判断を書き残したものばかりであったが、老化が進んでメモ帳に書いておいたことを度忘れする惧れがあるので、今回は例外だが、ここにメモを残しておく。

   ▲[「人類滅亡論」の先覚者:B-5]
   ▲出逢いの問題(3)社会環境の運:[B-11]
などにも書いてきたことだが、
同じく人間として生れてきても、大層先見性に富んだ人というものは居るものだと、何かの折には感じてきた。
その種の話題だが、
 「日本の嫌米論」という表題で、私が知らなかった話を、
   毎日新聞2010/1/30の“西川恵のGlobalEye”というコラムで見て、
   切り抜きをしておいたものがある。 そのメモである。

東大名誉教授・本間長世氏の意見では、
日本の一面的、表層的な嫌米感情のルーツは
「明治から大正期に欧州の知識人が抱いていた侮米感情を、日本の知識人が受け継いだ」、と見るのだそうだ。
20世紀初頭の欧州知識人の間には米国に、ある種のさげすみの気持ちが有った。
自分たちの文明にルーツを持つ歴史の浅い米国が、急激に近代国家として力を蓄えて自分たちを超える存在になりつつある。
文化はないのに、技術、産業力でのし上がった国、という複雑な感情だ。
この色眼鏡を通して日本の知識人は米国観を得た、と本間氏は言う。


『日露戦争後、すでに、朝河寛一(歴史学者)は
「日本はもっと米国を理解しなければならない」と警告し、
新渡戸稲造は「日本人は米国を軽蔑している」と言っている』

碩学として欧米の尊敬を集めた朝河は、日露戦争の不可避なことを予言し、
日露戦争後は早くから、日米衝突の可能性を指摘した。

その著「日本の禍機(1909)」(講談社学術文庫)で、
   日本が米国を、「拝金主義」「膨張主義」「国内の民心が不統一」
   と侮って、  全体像を見ないことの危うさを警告した。

私は、不学で、朝河寛一氏の名前すら知らなかった。
本間氏の意見も同感するところがあるので、ブログ記事に入れておく。

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