(民間事故調)委員会

「福島原発事故独立検証委員会」が2月27日に纏めた
         報告書を見ての感想を、
     前回記事:▲理系でも分からない:[B-169]
   に記した。 報告書は400頁の大部のものであり、
   私が見たのは、その一部が2月28日に新聞に報道
   されたのを読んだだけだから、極めて不十分である。 
   私の記事にトラックバックされている
           Simarnyのブログの記事:
      ▲民間事故調が報告書・「人災で被害拡大」
   には、遥かに克明に引用・説明が行われているのだが、
   それでも全文という訳には行かない。
   ブログ記事だから仕方のないことだが、私の記事も、
   Simarnyのブログの記事も、結論を要約すると、
   今回の災害は菅総理による人災だということ、になる。

私自身は、昨春の事故だけに限定せずに、それ以前の、
   また事故以後の菅直人というっ人物の行動を見て居て
   の上での、報告書の感想だ。 
新聞で“報告書の骨子”として6項目ほどの事項が並べて
   書かれ、また例えば、原発の安全審査が、
   経産省傘下のJNES(原子力安全基盤機構)と
   文科省傘下のJAEA(原子力研究開発機構)の二元審査
   で効果的に機能しなかった、などの事項もいろいろと
   書かれていたりするが、それを更に端的に言うと
   上記のようになる。
. 
また、国外でも、米国規制委員会(NRC)
     のメザーブ元委員長が原発外での対応について、 
   「政府で判断するよりも、必要な機関への権限移譲で、
   もっと適切な決定が出来た」可能性、を見ているし、
   原発構内での対応について「米国では大統領が指揮
   することは考えられない」と述べているのも、
   すんなりと理解できるからだ。

       ★ ★ ★ ★ ★

「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)
   財団法人が設立した組織で、委員は民間人6名:
委員長・北沢宏一(前科学技術振興機構理事長)、
   委員・遠藤哲也(元国際原子力機関理事会議長)、
   但木敬一(元検事総長)、野中郁次郎(一橋大
      名誉教授)、藤井真理子(東大教授)、
   山地憲治(地球環境産業技術研究機構理事)
研究者や弁護士ら約30人からなるワーキンググループ
   があり、政治家や官僚約300人余りから意見を聴取した。

事情を聴いた主な政府要人は:菅直人、枝野幸男、
   海江田万里、細野豪志、福山哲郎、大塚耕平、
   近藤駿介、班目春樹、久木田豊、深野弘之、
   広瀬研吉、小佐古敏荘、田坂広志、下村健一、
   森口泰孝、谷口富裕、福島伸享、酒井一夫、
   吉岡斎、他の人々である。 
   ここで、事情を聴いた人々の肩書、所管を記述省略
   したのは見易さのためであり、2月28日の新聞
   には当然個別に記載されている。

       ★ ★ ★ ★ ★

このようなこと、関係者の名前を記録に残す理由は、
   とかく何か行政上の決定が歴史的に大きな意味、影響
   を持っても、後になって誰がそれを決めたのかが
   不明確でありそのままになることが多いからである。

 「歴史」とは勝者の都合に依って後世に書かれるもの
   であって、真実とは別であるのが普通の常識だが、
   それを修復する努力も絶えず行われ続けているのも、
   また現実である。
   それならば、最初から出来るだけ資料を残すことが
   必要であろう。 本人の死後といえども、その名誉が
   正当に評価されるようにすることが、人類の永続
   のための要件だと思う。

        ★ ★ ★ 

その意味で、嘗て、「原発文化人50人斬り」(佐高信著)
   という本を紹介した。 [2011/9/20]の記事:
     ▲原発文化人50人斬り:[B-160]
に、その本を紹介した理由を、以下のように述べてある。
   『3.11以来急速に変化した世論の中で、その前日までの
   自身の原発評価の発言には頬かむりして原発反対
   を唱える変節文化人[×]と、その以前の辛い環境
   の中で誠実に生き、現在になってみるとその主張の
   正しさ、或いは賛否とは別に誠実さ、が明かになった
   文化人[○]の、過去の具体的な資料が記述してある』。

        ★ ★ ★
 
人間評価が時代と共に変わること、については 、
   原発推進派と言われた人達の言い分が:
     ▲原発御用学者のネーミング:[B-161]
に書かれている。
   週刊新潮9月29日号に、「御用学者と呼ばれて」
   という標題で、原子力と放射能の専門家4人の対談が
   掲載されている。 澤田哲生(原子核工学、東工大)、
   奈良林直(原子炉工学、北海道大)、松本義久
   (原子炉工学、東工大)、三橋紀夫(放射線腫瘍学、
   女子医大)、の人々の記事が其処にある。

        ★ ★ ★ 

上記とは逆の立場の人の発言が、ピアニストブログの記事:
   ▲ 革命への予感:[A-146]
に紹介してある。  所謂専門家たちの評価が最近最も劇的
   に変化したのが京大原子炉実験所の小出裕章助教。
   「異端児」から「先覚者」を経て「論客」へと評価が高まった。
   こうなると、政府関係者は新エネルギー政策の決定過程
   にこの名前を加えたく思う。 それに対する同氏の発言が、
   この記事に引用されている。

       ★ ★ ★ ★
 
この様な諸資料が入手可能な状態にしてあり、
   「結果として生じた世相の現実」、を見ることに依って、
   歴史の評価が出来るのが大切、だと思う。 
   それ故に、今回の(民間事故調)委員会の名簿と記事を
   此処に残すのである。

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