戦後処理放置のツケ(2)

晩秋氏の補足の意味で、関係者の具体的な発言を此処に収録する。
過去の歴史もそうであったように、何年かの後になると、現在進行中の
不勉強発言の記憶が忘れられて責任がボケるだろうから、メモを残すのだ。

安倍内閣の麻生副総理らが靖国参拝し、首相がこれを容認したことは、
   「首相自身が行かないのは、それが正しいと考えてのことではなく、
   方便としての“あいまい戦略”
、 なのを示した。
   これは、4月23日の毎日新聞社説にも明確に書かれていて、
   首相も前回の首相在任中に参拝出来なかったことは「痛恨の極み」と語り、
   麻生も首相在任中には参拝出来なかった、ことも書いてある。
   A級戦犯の分祀論や無宗教の国立追悼施設の建説にも
        安倍が慎重なことも、この社説に書いてある。
第二次安倍内閣は当初、村山談話を踏襲する方針を打ち出していたが、
   最近になって本音が出て、軌道修正
を図った。
   4月22日の参院予算委員会で、「1995年に村山首相が
   日本の過去を謝罪した談話」について、安倍内閣として
   そのまま継承しているわけでない、との考えを示した。
  2月の参院本会議で、「我が国は嘗て多くの国々に多大の損害と苦痛を
    与えた。その認識においては歴代内閣の立場と同じだ」、
    と答弁したが、「その上で、しかるべき時期に、21世紀に相応しい
    未来志向の談話を発表したい」と述べていた。

 4月22日の発言は、「その上で」ではなく、軌道修正であるから、
     2月から腹の中の本音は隠して、嘘を吐いていたのだ。

小泉政権で摩擦が生じた中韓に対し06~07年の第一次安倍政権で、
   供物の奉納に留めて総理自身は参拝しない、という形式をとることで
   関係改善に成功したものだから、それで良いと思い込んだ
   のがお粗末である。
4月24日の参院予算委員会の首相答弁への政府高官注釈で
   「重要な隣国の中国、韓国との関係に影響を及ぼすことは望んでいない」、
   「首相が参拝しない重みを、理解しろ」、
   「外交はゲーム。 参加した上でどうするか、ということだ」、
  と言っているのは、腹の中はどうでも、頭を下げたのだから
     いいではないか、  ということである。

中韓両国は正に其処の所を問題にしているのが
      分かる人と、分からぬ人、 とが居る。
 
そこで、高市早苗政調会長の、「案外敵は内側。 外交問題、外交問題、
      とあおる方々がいる」という発言になる。
24日の首相答弁で、「歴史や伝統の上に立った誇りを削って行けば
   外交関係が甘く行くという考え方は間違っている」、というのが、
   安倍という人物の本音である。 
厳然と存在するモノを無いことにするのに拘っている、と考えるのは
   戦中派の私の考え。 安倍という戦後派の脳裏には存在しないもの
   なのだから、そのへんの前提を手直ししない限り議論に結末は出ない。
崩壊の時代(3):[L-110]、の最後にある
   菅義偉官房長官の4月22日の発言には、晩秋氏の指摘した、
   「夫々の立場がある」、「韓国側に冷静な対応を呼びかけた」、
   の、 (不勉強) 、以上の問題がある。
   「心の問題に内閣が制約を課すべきでない。 これは前の民主党政権
            も言っている」、 の部分である。
   “A級戦犯をどう見るか“を、「心の問題として放置」、するのは、
   莫大な犠牲を払って歴史から学んだとこを忘れろ、ということなのだから。


 ということは、
   ▲ 崩壊の時代(2):[L-109]、 の冒頭に述べてある通り、
日本がドイツと違って、戦後処理をしっかりとして来なかったこと
  の咎めが、戦後派の安倍首相に至って、遂に現われた、

  ということだ。

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